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2008年08月02日

●個性と野生

夏の甲子園が始りました。
今回は90回目の大会になるそうです。
「出ると負け」で有名なわが母校は5日に慶応と初戦。
県大会優勝のとき、主将君が少しでも長い夏にしたいと言っていましたが、とてもリアルなひとことに、OBとして目頭が熱くなりました。
「松商野球部のみなさん、応援してるから、頑張ってくださいね。」
在学中、野球部の甲子園出場が決まった翌日、各クラス、担任の先生からホームルームで「くれぐれも、野球部の甲子園出場に泥を塗るようなことをしないように」って御達しが出た。
不祥事を起こすことはもちろん、不祥事に巻き込まれないように、「他校の生徒にカラまれても、一切手を出さずに逃げなさい」って。
先生に言われたから、イイ子にするんじゃなく、「野球部の連中に胸張って、入場行進してほしいよね」っていう空気が、学校全体に漂っていたものです。
野球に限らず部員以外の不祥事で、大会への出場停止みたいな連帯責任はやり過ぎだと思うけど、全国規模のニュースになるような不祥事を起こせば、「あの事件を起こしたとこ」という目で見られるのは、表舞台に立った生徒だというのも事実。
「学校の看板を背負って」という言葉は決して大げさではない。
強制わいせつで部員が逮捕されたけど、甲子園は辞退しないという桐生第一のニュースを知って、強制わいせつって言っても、合意の上のつもりが、相手はそうじゃなかったという、若気の至り的なものだったと思ってたのですが、後ろから近づき、口を手でふさいで近くの雑木林に連れ込み、体を触るなどのわいせつ行為っつったら、紛うことなき強制わいせつ・・・でも出るんだ、甲子園。
甲子園って、「強い」だけで出ていい場所じゃないって思ってたんだけどなぁ・・・高野連もヌルくなったものだ。
連帯責任というのはナンセンスかもしれないけど、人は個であると同時に、個がどこかの集団に属したら、個の言動がその集団に与えるものがあるんだってことを学ばなくちゃいけないと思う。
「勝てば官軍」とは言うけど、「甲子園、出させてよ」とか言う前に、ポリスのご厄介になるようなことをしないっていうアタリマエのことを、学校として、部活として教えていかなくちゃいけないんじゃないの?とか思います。
なんかの雑誌に載っていた、どこかのお寺のご住職のお話なんだけど、個性を大切にすることは大事だけど、身勝手な言動を「個性」という言葉包んでしまうのは、個性を大事にすることではない。
そういうのは個性ではなく野生だという内容だった。
強制わいせつで逮捕っていうのは、個性ではないし、野生を通り越して、もはや野獣だろう。
野獣を野放しにしていても、勝てればOKなんてダメなんじゃないかと、出ると負けの最多出場校のOBは思います。

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