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2008年07月28日

●女王様のお城

友人の亮子は松商の後輩で、松本の某ゴルフ場のクラブハウスでウェイトレスのアルバイトをしている。
ウェイトレスは女性社員が2人、あとはパートとアルバイトというメンバー。
初出勤の日、亮子は「あの人は口が軽い上に、話に尾ひれ、背びれを付けて言いふらすから、絶対に大事なことは話しちゃダメだよ」とか、「あの人は自分が一番じゃないと気に入らないから、気をつけて」などなどの忠告を、同じセクションからはもちろん他セクションの方から受けた。
その「あの人」というのが40代の女性社員・・・私たちの間でフィールドマウスと呼ばれるようになる人物のことだ。
1週間、仕事をしてみると、フィールドマウスの生態がナルホド、忠告通りであったことが良くわかったようだ。
常に、面倒な仕事はパート、バイトに押し付けてオシシイとこ取り、支配人を始めとしたお偉いさんの前ではいい人ぶって、機嫌が悪いと周りにヤツあたりと、すべてが自分本位で、女王様のごとく君臨するフィールドマウス・・・それを良しとしないものの、立場的に逆らえないパート、アルバイト。
彼女に唯一、意見できるのは同じ社員という立場の綾子さんなのだが、10歳以上年下の綾子さんをナメてかかっているのか、フィールドマウスは小娘の戯言と、綾子さんの意見、忠告には耳も貸さず、逆らえないバイトたちや、お客様に綾子さんの悪口をアルコトナイコト(ナイコトナイコトと言うべきか)触れ回る始末。
そんなフィールドマウス女王様に、目の敵にされているのが50代のパートのおばちゃんだという。
おばちゃんは特に性格が悪いわけでも、仕事ができないわけでもないというのが周りの評価・・・つまり、単に、女王様にとってはムシの好かないタイプだったことと、温和な性格もターゲットとなり易かったのだろうと想像できる。
加えて、女王様はご法度である「お客様との男女交際」をしていて、その男とのデートの翌日が早番になっていると、遅番になっている子に代わってくれと言うそうで、結婚前提で彼氏と同棲中の亮子は、この申し出にほとんど応じている・・・というより、亮子はむしろ遅番のほうがいいという利害の一致。
方やおばちゃんはといえば、おそらく、都合もあるのだろう、女王様の横暴な勅命を断ってばかりだった・・・ここも、フィールドマウス女王様の反感を買う原因になっているようだ。
ちなみに、亮子は女王様からとても良い待遇で扱われているようで、それはいつでも勅命を受ける便利な存在だからに違いないと、亮子自身が分析している。
女王様支配下における、おばちゃんの待遇については、仕事を始めて3日目くらいから、亮子からのTELでいつも聞かされていて、もう、話は尽きない・・・というか、亮子はいつも「見てるこっちが耐えられない」と言うし、聞いてる私も、自分の職場でもない、知らない人とは言え、耐えられない気持ちになる。
些細なこと、他の人が同じことをしても何も言わないのに、おばちゃんの時だけはものすごく責める。
仕事上、わからないこと、困ったことを相談しようと、おばちゃんが声をかけてもガン無視。
そんなのが主だったところ。
女王様には、極力、波風を立てないように、当たり障りなく接している亮子ではあるが、その裏で虎視眈々と反逆の時を狙っているようである。
がんばれ、亮子。
亮子がオルレアンの少女として立ち上がる日は、いつやってくるのだろう?
オルレアンの少女だと縁起が悪いから、北条政子のほうがいいかな?

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