●ラストフレンズ
しるとシナモンと一緒にサッカーを観てたら、しるが突然、「わきゃー」という奇声を発しながら、私とシナモンに何か投げつけてきた。
「し・・・しる・・・DV?」
「・・・退屈な毎日が急に輝きだしちゃった?」
天然ボケは年中だけど、しるがこんなことするのは珍しい。
・・・私がムカついてゴミ箱蹴飛ばすとかはよくあるんだけどね・・・
シナモンも目を白黒させていた。
原因は、私たちの周りを飛んでいた大量のコガネムシ。
最初、コゲネムシとはわからずに、ハチかなんかだと思って、しるは必死に虫除けスプレーを撒いていたところ、1匹がしるの手に止まったため、ビックリして放り出したスプレー缶が、目の前に座ってた私とシナモンの背後から飛んできたわけです。
パニくってるしるに向かって、「しるがDVしたー」とかはやしたてたり、「Prisoner of Love」を歌っちゃうような私たちは確かにラストフレンズだと思った。